本日、#5月27日 は、日本では何の日かをまとめてみました。
5月27日は、日本の歴史や文化、そして現代の生活に深く関わる多くの記念日が制定されている特別な日です。戦争の歴史から古典文学、食文化、健康、エンターテインメント、宗教文化まで、実に幅広い分野の記念日が集まっています。この日に込められた意味や背景を探ることで、日本の豊かな文化的多様性を感じることができるでしょう。
海軍記念日・日本海海戦の日
明治時代の日本にとって歴史的転換点となった日本海海戦を記念するこの日は、1905年5月27日に東郷平八郎率いる日本海軍連合艦隊がロシアのバルチック艦隊を撃滅した勝利を讃えています。この勝利は日露戦争の決定的な転機となり、両国間のポーツマス講和会議への道を開く重要な出来事でした。
戦前は「海軍記念日」として盛大な記念式典が開催されていましたが、太平洋戦争敗戦後の1945年を最後に廃止されました。しかし、その歴史的意義は今も受け継がれており、神奈川県横須賀市の記念艦「三笠」では毎年記念式典が開催されています。三笠公園内には東郷平八郎の銅像も建てられ、海上自衛隊音楽隊による演奏会なども行われ、多くの人々がこの歴史的勝利を偲んでいます。
百人一首の日
日本古典文学の至宝である『小倉百人一首』の完成を記念するこの日は、1235年5月27日に藤原定家によって百人一首が完成されたことに由来します。藤原定家の日記『明月記』には、親友の宇都宮入道蓮生の求めに応じて書写した和歌百首の色紙が、京都嵯峨の小倉山荘の障子に貼られたとの記述があり、これが小倉百人一首の初出と考えられています。
当初は「小倉山荘色紙和歌」や「嵯峨山荘色紙和歌」などと呼ばれていましたが、小倉山の山荘で選ばれたことから「小倉百人一首」の名称が定着しました。定家が選んだ100首の内訳は、恋の歌43首、四季の歌32首、旅の歌4首、別離の歌1首、その他20首となっており、日本人の心情や自然観を美しく表現した珠玉の作品集として、現代でも歌がるたとして親しまれています。
小松菜の日
栄養価の高い緑黄色野菜として注目される小松菜の消費拡大を目指して制定されました。大阪府堺市の有限会社しものファームが2006年に制定したこの記念日は、「こ（5）まつ（2）な（7）」という語呂合わせから5月27日に設定されました。
小松菜は江戸時代初期に現在の東京都江戸川区小松川付近で栽培が始まったとされ、第8代将軍徳川吉宗の鷹狩りの際に香取神社で献上されたことから「小松菜」の名が付けられました。カルシウムがほうれん草の5倍も含まれ、ビタミンも豊富な小松菜は、関東地方では古くから冬の野菜の代表格として親しまれてきました。この日には小松菜の収穫体験イベントなども開催され、より多くの人々にその魅力を伝える取り組みが行われています。
背骨の日
現代人の健康問題に着目した背骨コンディショニング協会が制定したこの記念日は、背骨の構造に基づいた興味深い日付設定が特徴です。背骨が腰椎5個、胸椎12個、頸椎7個から主に構成されることから「5127」という数字を作り、その「1」をスラッシュに見立てて「5/27」としました。
肩こり、腰痛、膝の痛み、内臓の不調など、現代人が抱える様々な症状の多くは背骨の歪みから発生することが知られています。背骨は人間の身体を重力から支える重要な役割を持ち、成人では全26個の骨から構成され、S字状のカーブを描くことで直立二足歩行を可能にしています。この日には各地で背骨を整える体操イベントが開催され、多くの人々の健康意識向上に貢献しています。
ドラゴンクエストの日
日本のゲーム文化に革命をもたらした『ドラゴンクエスト』の記念日は、1986年5月27日にファミリーコンピュータ用ソフトとして初めて発売されたことに由来します。スクウェア・エニックスが制定し、2018年に日本記念日協会により認定されました。
堀井雄二氏が創作したこの作品は、「今、新しい伝説が生まれようとしている」というキャッチコピーとともに、約150万本の売上を記録し社会現象となりました。鳥山明氏によるキャラクターデザインと、すぎやまこういち氏によるオーケストラ楽曲が織りなす豊かな世界観は、多くのプレイヤーにRPGというジャンルを知らしめ、日本のゲーム文化の発展に大きく貢献しました。シリーズ累計出荷数は7500万本を超え、現在も多くのファンに愛され続けています。
仏壇の日（毎月27日 記念日）
日本の宗教文化の根幹をなす仏壇に関する記念日は、西暦685年の天武天皇による歴史的な詔に由来します。天武天皇が「諸國の家毎に佛舎を作り、即ち佛像と経とを置きて礼拝供養せよ」との命令を出したのが3月27日（旧暦）であり、これが『日本書紀』に記録されています。この出来事を起源として、全日本宗教用具協同組合により毎月27日が「仏壇の日」として制定されました。
仏壇の起源は古代インドの土を積み上げた「壇」にさかのぼり、やがて風雨を防ぐために屋根が設けられて寺院の原型となりました。現在の家庭用仏壇は金仏壇、唐木仏壇、家具調仏壇に大別され、各宗派の本山寺院の仏堂を模した豪華な作りとなっています。名古屋では毎年3月27日に大須観音で仏壇供養祭が行われ、古い仏壇の供養・焼却が執り行われています。
これらの記念日は、それぞれ異なる分野から5月27日という日付に特別な意味を与えており、日本の歴史、文化、生活の多様性を物語っています。過去から現在、そして未来へと受け継がれる様々な価値観や伝統が、この一日に集約されているのです。
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